親知らずがはえてくる時に痛みを伴うことがあります。
すぐに歯科医院に行くことができれば良いですが、すぐに行けない場合でも歯ぐきの痛みをとる方法はあります。
痛みが落ち着いて、時間が出来てから歯科医院を受診するというのも考え方の一つです。
親知らずがは早ければ16歳位から遅ければ20歳を過ぎてはえてくる歯です。
1本も無い人と、4本全てある人がいます。
はえ方も様々でまっすぐはえてしっかり噛めばあえて抜く必要はありません。
しかし、レントゲンを撮影しないと判断は難しいので痛みが続くようでしたらやはり歯科医院に行った方が良いでしょう。
1.市販の痛み止めで強力なものを使用する
第一三共ヘルスケアホームページより引用
歯科で使用する痛み止めに近いのがロキソニンSです。
こちらはコンビニでは購入できませんが(例外的に薬剤師がいる薬局を併設している場合は別)、薬剤師がいる薬局であれば購入可能です。
ただし、痛みを抑える効果は強いですが副作用もありますので、使用するときに不安がある場合は薬剤師に聞いてみる必要があります。
最近は夜でも薬剤師がいる薬局もあります。
調べて薬剤師に相談して、飲むことが可能ならば服用し痛みを抑えるのが良いでしょう。
2.柔らかめの歯ブラシを使用して磨いてあげる
一般に親知らずが痛くなるのは、親知らずがはえてくる時に歯と歯ぐきの間にばい菌が増殖して痛みを伴います。
現代人は顎が小さくなってきて、親知らずのはえるスペースがなくなってきて真横に入ったり斜めにはえて、出てくるまでに時間がかかったりします。
はえてくればまだ良い方で、親知らずの頭だけちょこんと出した状態になることもあります。
そのような場合にばい菌が増殖して痛みや腫れが出やすいのです。
痛いので十分に歯ブラシが当てれない状態になってしまうと、悪循環におちいるので注意が必要です。
柔らかい歯ブラシで清潔な状態にしてあげても痛みがとれない場合もあります。
それは、親知らずが頬や歯ぐきに当たって痛い場合です。
この場合は、原則的に親知らずを抜くしかなのですがとりあえず痛み止めで対処するようにしましょう。
3.体力が落ちている時に痛くなりやすいので体力を回復させる
大塚製薬 ホームページより引用
学生さんなどは試験などの体力が消耗している時に、親知らずが痛くなることが多くあります。
これは、体の抵抗力が落ちていてばい菌が増えやすい状況になる為に更に痛みが強くなるのです。
親知らずが重篤化すると、お口を開けにくくなったりもします。
そこでお口も開かないから食事もとらなかったら、更に痛みが増す可能性があるので注意が必要です。
お口が開かない場合は、食べ物を小さくしてお口が開く範囲でゆっくり食べたり、ゼリーや液状の栄養剤で栄養補給をしっかり行いましょう。
ゆっくり休んで、しっかりと栄養をとるようにしないと更に親知らずが痛くなるので、体力を回復するようにしましょう。
4.親知らずがはえてくる時の痛みなのか他の痛みなのか見極めをしっかりおこなう
親知らずがはえてくるときの痛みなのか、他の痛みなのか見極めることが重要です。
もし、虫歯の痛みで放置しておくと進行するので注意が必要です。
できれば歯科医院でしっかり診断をして欲しいですが、ここから先は自己責任で判断するようにして下さい。
他の病気と判断する必要があるものは色々ありますが、顎関節症(がくかんせつしょう)とは診断が難しいので注意が必要です。
親知らずが痛い場合も、お口を開けたり閉めたりする時に痛みを伴うことがありますが、顎関節症の時もお口の開け閉めで痛みがあります。
顎関節症の場合は、多くの場合でアゴの関節に音がしたりするので(音もなくいきなり痛くなることがあるので注意が必要です)。
親知らずが原因で痛い場合の最も確実な判断は、親知らずの周りを触ると痛いという場合です(不潔な指などでは触らないで、柔らかい歯ブラシか綿棒などで触るようにして下さい)。
ただし、親知らずの奥の方にばい菌がはいるとその部分も痛くなること(顔の外から押すと痛い)もあるのでその鑑別はできないでしょう。
いずれにしても、まっすぐはえてくる時の痛み以外は放置しても良い事はないので痛み止めなどで対処するのは緊急避難と考えて下さい。
ただし、どうしても抜きたくない場合は歯科医院に行ってお話しをして下さい。
我々歯科医も無理矢理抜くことはしません。
限られた条件の中でも最も良い方法を提案してくれます。
まとめ
忙しい時に親知らずの痛みをとる最も効率的な方法は効果のある痛み止めを飲むことですが、その他にも清潔に保つことである程度痛みを軽減できます。しかし、痛みが続く場合や腫れが出て来た場合は歯科医院を受診した方が良いでしょう。
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